「行ってみたいけど、なんか怖い」——そう思って、結局スマホを閉じたこと、ありませんか?イベントのページは何度も開いた。日付も場所も覚えてしまった。なのに、申し込みボタンの手前で指が止まる。「自分なんかが行っていい場所なのかな・・・」「浮いたらどうしよう・・・」。そういう夜を過ごしたことのある人は、少なくないと思います。僕も、そうでした。扉の前で、いちばん緊張する不思議なもので、いちばん怖いのは中に入ってからではなくて、扉の前なんですよね。会場のビルの下まで来て、それでも上がれない。コンビニで時間をつぶして、もう一周してから戻ってくる。「今日はやめておこうかな」と何度も思う。あの足が重くなる感じ、わかる人は多いと思います。緊張する理由って、たぶん「ここでも受け入れられなかったらどうしよう」という気持ちなんだと思います。家でも、職場でも、学校でも、どこか本当の自分を隠してきた人ほど、最後の砦みたいな場所に期待と不安をいっしょに持って行く。だから怖い。当たり前のことだと思います。入ってしまえば、案外ふつうでも、思いきって扉を開けてみると——案外、ふつうなんです。誰かが「いらっしゃい」と声をかけてくれて、飲み物を渡されて、なんとなく近くの人と話し始める。最初は当たり障りのない天気の話かもしれない。でも、ふと「あ、ここでは説明しなくていいんだ」と気づく瞬間が来ます。恋愛の話で性別を言い換えなくていい。「彼女いるの?」みたいな質問に身構えなくていい。自分のことを、自分のまま話せる。その当たり前のはずのことが、どれだけ肩の力を抜いてくれるか。初めて行った人ほど、帰り道でそれを実感するんじゃないかと思います。「ぼっちになったら」の不安について「友だちができなかったら」「ずっと一人で立ってたらどうしよう」。これも、すごくよく聞く不安です。でも、コミュニティの場って、別に毎回ベストフレンドを作りに行く場所じゃないんですよね。その日ちょっと話せた人がいた、それだけで十分なことも多い。何も話せなくても、「同じような人がこんなにいるんだ」と知れただけで、帰り道の景色が少し変わったりする。無理に輪の中心にいこうとしなくていいと思います。端っこで飲み物を持って眺めているだけの時間にも、ちゃんと意味があります。一回行ったら正解、でもない逆のこともあります。行ってみたけど、なんかしっくりこなかった。話が合わなかった。それでもいいんだと思います。コミュニティにも色があって、合う場所も合わない場所もある。一回行って「違ったな」と思ったら、別の場所を探せばいい。それは「自分がダメだった」のではなくて、「たまたま今回は合わなかった」だけのこと。合う場所に出会うまで、何回か足を運んでいい。僕は、そう思っています。行ってみようかな、と思えたらもし今、申し込みボタンの前で指が止まっているなら——その緊張は、あなたが真剣にこの場所を求めている証拠なんだと思います。O-DINARYやRe:Blueでも、初めての人がふらっと来られる場をつくっています。一人で来る人がほとんどだし、途中で帰ってもいい。何も話さず帰っても、誰も気にしません。扉の前で迷っているあなたを、僕らは「いらっしゃい」と待っています。よかったら、いちばん緊張するその一歩を、こっちで一緒に超えてみませんか。